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中学校の先生対象高校説明会

開智高校教頭の説明

令和4年8月24日(水)

 昨日、埼玉県私立中学校高等学校協会主催の「中学校の先生方対象の学校説明会」(大宮地区)が上尾秀明高校で行われ、本校も参加してきました。

 同説明会は、平成20年度から始まり今年で15回目になります。少し昔の話になりますが、1992年(平成4年)に、埼玉県の教育委員会が、全国に先駆けて、中学校の進路指導から高校の偏差値を排除するとともに、中学校内での業者テストの実施を廃止すると宣言しました。同時に、高校入試の公正を期すため、中学校の教員と高校の教員が、生徒の進路指導と称してお互い接近することが禁じられてしまいました。以来、個別な生徒についての入試相談はもとよりですが、高校の教育内容を中学校の先生方に知っていただく機会も失われてしまいました。この偏差値排除は、当時の理念としては理解できるものの、結果的には、教育行政の大失策だと個人的には思っています。現に、中学校は、高校の偏差値と自分の生徒の学力位置という貴重な入試資料が手に入らず、進路指導が立ち行かなくなってしまいました。そして「中学生の進路指導は塾で」という風潮が定着してしまいました。この反省から、県内地区ごとの「校長会テスト」を創設するなど、自前の進路指導の復活に向けた取組が中学校現場では進行しています。この「中学校の先生方対象の学校説明会」も、中学校校長会が、私立中学校高等学校協会に打診をして始まったそうです。

 「中学校の先生方対象の学校説明会」(大宮地区)は、本校を含め7校が説明校となっています。各校とも持ち時間10分の中、必死のアピールを行いました。県内から130名近くの中学校の先生が、私たちの話を聞いて熱心にメモを取っていらっしゃいました。中学校の先生方が自信と責任を持って生徒の進路指導に当たれるようになって欲しいと願います。

 説明会終了後、桶川市立加納中学校の若い男性の先生が、私に近づき、開智高校高等部の卒業生と自己紹介をされました。教員4年目で、初めての3年生の担任だそうです。「クラスの生徒に開智を宣伝します」と言ってくれました。謝辞と激励の言葉をかけてお別れしました。