歓迎の言葉
咲き誇る花々が私たちの新しい出会いを温かく見守ってくれる、そんな季節となりました。様々な「制限」が飛び交うこの時局で、在校生を代表し、39回生の皆さんを迎えることができて大変嬉しく思います。
さて、真新しい制服に身を包み、高校生としての第一歩を踏み出した皆さんは、今どんな気持ちですか? 「より難しくなる勉強を頑張るぞ!」「部活動で活躍したいな!」「新しい友達をたくさん作るぞ!」といった積極的な気持ちと、「授業についていけるだろうか……」「先生方は怖いんじゃないかな……」「クラスに馴染めなかったらどうしよう……」といった消極的な気持ちが入り乱れているかもしれません。そんな皆さんに、これからの高校生活に関する話を少ししようと思います。
「高校生活は、義務教育ではない」。この言葉は、耳に胼胝ができるほど聞いてきたかもしれませんが、だからこそ私は、高校生活の中で「自分の意志」をしっかり持って生活することが大切だと思います。開智高校での生活では、よく「主体性」が尊重されます。このことは、学校パンフレットや説明会で見聞きした人も多いでしょう。「主体性」も「自分の意志」の基に生まれるものです。学習、部活動、生徒会……高校生活のあらゆる面で、「自分の意志」「自分たちの意志」を持って、仲間と力を合わせ取り組んでほしいと思います。もちろん、全員が学校の先頭に立とう! と伝えたいのではありません。先頭に立って全体を引っ張る人も大切ですし、全体を陰ながら支える、謂わば「縁の下の力持ち」の人も大切です。まずは、自分に出来ることを見つけて、少しずつ挑戦してみてください。
ところで、中学校を卒業したばかりの皆さんにとって、高校生活はとても自由なものであるという印象を受けるかもしれません。高校生活は「自分から行動すること」が基本となるからです。先ほどの「主体性の尊重」も、ある意味では自由の例であると言えるでしょう。しかし、その自由は自分たちで守っていくものであるということを忘れてはいけません。「自由」は同時に「義務」と「責任」も生じさせます。例えば服装をきっちり守ることや、提出物を期日までに提出すること。そして、自分がミスをした時にはしっかり謝罪し反省すること。多少窮屈なことに感じるかもしれませんが、それらの意識は心に留めておいてほしいと思います。
さあ、これから皆さんの高校生活が始まります。出身中学校の違いや単願・併願の違いはあったとしても、高校生活のスタート地点は皆同じ、今この瞬間です。私も生徒会会長として、そして1人の開智生として、新入生の皆さんを全力で支えていこうと思います。
最後に、皆さんが3年間、希望と誇りを胸に、最高の高校生活を送れるよう願ってやみません。ご入学おめでとうございます。
令和3年4月6日
生徒会会長 松﨑 晴輝