歓迎のことば

　桜の花が咲き誇り、春の暖かい日差しが感じられるようになりました。

　新入生のみなさん、開智高校へのご入学おめでとうございます。在校生一同、心から歓迎致します。

　2年前の六月、私も二か月遅れて開智高校の入学式を迎えました。全く新しい環境で始める3年間に対して、期待や不安の気持ちを抱えている人が多いのではないでしょうか？

　開智高校の生徒となって一日目ですから、皆さんにはまだ分からない事、不安な事の方が多いと思います。そんな皆さんに、私から高校生活について少し話をして行こうと思います。

　開智の説明会に来た事がある人、またはパンフレットを見た事がある人は分かると思いますが、開智高校は「自主性」というものをとても大事にしています。勉強、部活または普段の学校生活の中で自主的に行動する事で学べる事、経験できる事がより多くなります。

　私からのアドバイスとしては、何でもいいので、目標を立てる事をお勧めします。「高校では中学校以上に勉強を頑張りたい」「勉強と部活の両立を出来るようにしたい」「テストでは高得点を取りたい」などのような小さな目標から大きな目標まで、どんなものでもいいので立ててみてください。

　目標を立て、それを実現しようと自主的に行動する事で実現に近づけることができます。

　また、開智の先生は自主性を第一に考えているので、前に立って生徒を指導していく事よりも、悩み相談やアドバイスを始めとして、やりたい事をやれるようにいくらでもサポートしてくれるので、最初から先生に頼っていくよりも、まずは自分で考えて行動し、そのうえで悩み事や困っている事があれば相談してみたらいいとよいでしょう。

　開智高校で勉強を頑張ろうとする人は多いと思いますが、学校の行事にも全力で取り組んでほしいです。開智では文化祭や体育祭、球技祭などの行事は各特別委員会の生徒たちがほとんど一から作っています。一つの大きな行事を生徒だけで自由に作り上げるのは簡単ではなく、さらに自由に作れる分責任も重くなり、失敗や他の人との衝突も多くなります。しかしそれらを乗り越えると、たくさんの貴重な体験をする事ができ、普通は学ぶ事の出来ないような事を学び、それはきっと将来役立つような経験となります。

　また、普段できないような学びを得られる組織は体育祭などの特別委員会だけではありません。専門委員会や生徒会にもそこでしかできない事、そこでしか学べない事はたくさんあります。興味のある人はぜひ挑戦してみてください。

　今日から皆さんは高校生としての生活を始めます。最初の頃は分からない事も多く、戸惑うことがよくあるかもしれませんが、そんな時は無理をせずに周りに頼ってください。先生方だけでなく、私たちも先輩として皆さんの事を全力で支持し、サポートしていきます。

　では、私の話はここまでとさせていただきます。私がした話が皆さんのこれから始まる高校生活をより充実させるために少しでも助けになれば嬉しいです。

　貴重な高校の3年間を大切にし、色々な事に挑戦して充実したものにしてください。私たちも、皆さんと送る学校生活を心から楽しみにしています。

令和四年四月六日

在校生代表　　趙　真希