令和３年３月１５日（月）

　先週の土曜日と本日、開智高校通信制課程の１６名の卒業式が挙行されました。先週の土曜日は１４名が出席し、本日は、土曜日に事情があって出席できなかった生徒2名のために、同じ形で行いました。開智高校通信制の卒業式は、今年度が第５回ですから、創設からまだ歴史の浅い課程です。本校の通信制は、対外的な募集はしておらず、在籍生徒は、岩槻キャンパス内開智高校の高等部と中高一貫部、加須市の開智未来高校、東京にある開智日本橋高校の４つの開智学園系列学部・高校からの転籍生徒で占められています。

　おそらく多くの高校では、勉強や人間関係に悩み、在籍校での学修をあきらめ、転学していく生徒が後を絶たない現状があるのではないかと思います。もちろん転学を考える際には、挫折も感じることもあるでしょうが、でも、長い人生を考えれば、自分をよりよく伸ばせる居場所を求めて新天地に身を移すことは必ずしもネガティブに考えることもないとも思います。転学していく生徒には、希望を持って、自分の可能性を切り開いていって欲しいと願います。

　転校先の最近の傾向は、通信制高校です。近年色々なタイプの通信制高校が誕生しています。通信制は、課題を家庭でこなし登校は年に限られた日数でよいというのがそのメリットとして認識されていますが、最近は、登校リズムを作りたいという生徒のニーズに合わせ、毎日登校するタイプの通信制も珍しくありません。また、全国で活躍するスポーツ選手を集める学校やICT人材を輩出するという明確な教育方針を持つ学校など、全日制にない特徴を持った学校も増えています。

　そのような中、せっかく入学した開智学園の各高校を残念ながら続けることができなくなった生徒達を、同じ学園内で卒業まで面倒を見ようという理念で創設したのが、開智高校通信制です。少ない人数がゆえのアットホームな心温まる卒業式となりました。１６名の卒業生の幸せな人生を心から祈念しています。