令和３年８月２０日（水）

　毎年この時期に、埼玉県私立中学高等学校協会の主催で「中学校の先生方対象の学校説明会」が県内各地区で開催されます。大宮地区は、一昨日の水曜日に栄北高校（伊奈町）で行われました。

　今から３０年ほど前に、埼玉県教育委員会は、全国に先駆けて、中学校において偏差値によらない進路指導を行うことを宣言し、それに賛同した文部省（当時）が、中学校から業者テストを排除する旨を全国の教育委員会に通達しました。埼玉県ではさらに、透明性・公平性確保の観点から、中学校教員と高校が入試に係る事前相談をすることを禁じました。その結果、本県の公立中学校の先生方は、生徒の客観的な学力把握や高校の個別な情報入手が困難になり、中学生の進路指導は、もっぱら塾頼みとなってしまったのです。しばらくして、このような状況を改善し、中学校がより主体的な進路指導を行えるようにするために、県教委も対策を行い、今では、中高の連携強化の方針の下、高校は積極的に中学校に情報提供をすることが求められるようになりました。この学校説明会もその一環で開催しているものです。

　当日は、通学圏内の中学校を中心に約１００名の先生方が参加され、本校を含め、大宮周辺の私立高校７校が順番に教育活動や入試の合格目安などの説明をしました。現在でも、中学校の先生と高校が、個別な生徒の入試相談をすることはできませんが、このような機会を通じてそれぞれの私立高校の特徴を理解していただき、自校の生徒さんの進路指導に役立てていただければと思っています。